半紙とはなにかという点は、書道を楽しむ際にはチェックしておきたい基礎知識のひとつです。書道経験があっても、半紙の名前の由来や素材の特徴や種類について詳しく知っている人は、意外と少ないかもしれません。そこで今回は、半紙の特徴や半紙と呼ぶ由来について整理したうえで、種類ごとの違いも紹介していきます。
半紙とは?半紙と呼ぶ理由・由来についてもチェックしておこう
半紙は、主に書道で使われる薄い紙のことで、書道において欠かせない用品のひとつです。書道を楽しむうえでは、半紙とはなにか、半紙とは種類ごとにどういった違いがあるのかなど、様々な基礎知識をつけておくことが重要となります。
まずチェックしておきたいのは、半紙と呼ぶ名前の由来です。書道で使う薄い紙は、なぜ半紙という名前がつけられているのでしょうか。
これには、和紙の寸法が大きく関係しています。昔からの有名な和紙・杉原紙には、サイズ規格ともいえる寸法が決められていました。しかし、その後より一般的なものとして世に出回るようになったのは、半分の寸法で裁断したものだったのです。通常の規格の半分、この経緯から半紙と呼ばれるようになったのです。
この半紙の寸法は約24.2cm×33.4cmで、今もこの寸法はほぼ同じです。
書道における紙の違いも理解しておこう
書道で使われる紙には、和紙と唐紙、手漉きと機械漉きなどの違いが見られます。これらの種類の違いやそれぞれの特徴も押さえておきましょう。
まず和紙は、麻や楮、三椏などの素材から作られる紙です。紙質は比較的しっかりしているのが特徴です。一方で唐紙は、中国が産地となっている紙で、桑や竹、藁などが主な素材になっています。破れやすくもろいのが特徴ですが、墨の浸透しやすさが魅力となっているため、にじみを活かした美しい表現を楽しむことができます。
続いて紙を製造するときの手法の違いとして、手漉きと機械漉きがあります。手漉きは手作業で丁寧に漉いて作られた紙のことで、高価な紙に分類されることが多いのが特徴です。
機械漉きは、その名の通り機械で漉いて作られた紙のことをいいます。大量生産が可能なため価格は比較的安く、つるつるとした感触の紙が多い傾向にあります。しかし、機械漉きにも様々な種類があり、手漉きに近い仕上がりになっているものも少なくありません。
気になる半紙と条幅の違いとは
書道用としてよく使用される紙のほかには、条幅と呼ぶ紙もあります。では、条幅と半紙とはどのような違いがあるのでしょうか。
条幅のサイズは34.5cm×136cmです。これに対して半紙は24.2cm×33.4cmとなっているため規格の違いがあげられます。大きさの違いを見てわかるように、条幅は比較的大きな紙に書きたいときに用いられます。
半紙の質について!書きやすさの感じ方やにじみの違いとは
半紙を選ぶ際には、やはり書きやすさや書き味の違いなどを知ることが大切です。半紙は、質によって書きやすさが大きく異なります。まず見ておきたいのは、にじみやすさ・にじみにくさです。
半紙は種類によってにじみの出やすさが大きく違うものです。筆を走らせたときに感じる動かしやすさももちろん変わってきます。にじみやすさといった記載は商品ごとの特徴として表記されていることも多いですが、こればかりは実際に書いて感覚を確かめないとわからないものです。ありとあらゆる半紙を試して、自分に合ったものを見つけましょう。
半紙とはなにか・種類や紙質の違いなどのポイントは前もって知っておこう
半紙を購入する際には、半紙の種類とその特徴、違いなどをよく知っておくことが大切です。書き味や書きやすさは紙質によって異なるため、試してみることがおすすめです。
キョー和では、半紙などの書道用品を通販にて多数取り扱っております。お求めの際には、多種多様な半紙のラインナップをチェックしてみてください。